友と呼べる男
2007年 04月 25日
ガラパゴス佐藤進。
広告代理店の専属カメラマンだった彼と初めての仕事をしたのは、
僕がまだ駆け出しペーペーのデザイナーの時。
現場の事などわからないまま、ただ若さと勢いのみで繰り出される
僕の無茶な要求に応え続けた彼は、その事が起因して会社を追われてしまう。
やむなく独立した彼の事務所の名前は「ガラパゴス」。
厳つい風体の彼に、お似合いのネーミングだ。
決して出来がいいとは思えないアシスタントを抱え、表舞台を飾る華やかな仕事とは
一線を画した、無骨なスタイルで写真を撮り続けた。
後にアートディレクターとして海外ロケを仕切ることになった時、
僕はガラパゴスを呼んだ。
夜明けから夜中まで一緒に写真を撮りまくった。
それから、彼とはたくさんの酒を飲んだ。お互いが事務所をたたんだり、
ひとりになったり、僕が絵描きになった時もつかず離れずの距離は変わることはなかった。
決して仲間を裏切らない男・ガラパゴス佐藤進。
彼が撮り続けてくれている僕の展覧会風景の写真。
会場の真ん中で、この展覧会を見守ってくれています。
by tortoiseroom
| 2007-04-25 12:20
| 展覧会